【シンジュウエンド】25話「チェンジ」ネタバレ ストーリー&登場人物│イメチェン散髪した佑、コウキの記憶
漫画「シンジュウエンド」は漫画アプリ「マンガMee」で連載のマンガMeeオジリナル作品です。
不倫、死別、晒し、イジメ、家庭崩壊など様々な理由によって死を選ぼうとしたサラリーマンと女子高生の物語で、著者はドラマ化もされた人気漫画「サレタガワのブルー」のセモトちか先生です。
この記事ではシンジュウエンド25話「チェンジ」のストーリーと登場人物を分かりやすくまとめています。
彼らを絶望させた最低の人物、最悪の出来事とは?
どん底に落ちた人生を彼らはどうやり直していくのか?
「シンジュウエンド」の物語を詳しく解き明かします!
「シンジュウエンド」あらすじ
イケメンで爽やかな営業マン・遠藤真志25歳。
社内では若手のエースとして期待され、家に帰ればかわいくて優しい妻と、世界一愛らしい娘が出迎えてくれる。
仕事も家庭も順調そのもの。そんな幸せの絶頂だったある日、玄関に見知らぬ男物の靴があって…?
人生に絶望した男と、人生を諦めかけた女子高生の出会いがもたらす、“終わり”と“始まり” とは――。
『サレタガワのブルー』の著者・セモトちかが描く、読めば“死にたくなくなる”再生の物語。
「シンジュウエンド」25話の登場人物
羽住 鈴(はすみ すず)
18歳 高校3年生
父は交通事故により他界。母と二人暮らし。
毒親化した母親と距離を置く為、佐賀県の祖母宅で新しく生活を始める。
鈴田 佑(すずた ゆう)
高校3年生
鈴の転校先のクラスメイト
あだ名は『リンダ』
神童と呼ばれ、地元では有名な裕福な家の息子。
父はバイクショップ「バイクのリンダ」代表取締役社長。
父には愛人が5人おり、佑は正妻の息子で一人っ子。
愛人たちが生んだ佑の異母兄弟は総勢11人。
佐田山 都(さたやま みやこ)
高校3年生
鈴の転校先のクラスメイト
三崎 コウキ(みさき こうき)
妻・三崎 舞華、娘・4歳
敦子の高校時代の恋人
敦子と不倫し、敦子と心中を図ったあげく意識不明の重体に陥る。
ようやく意識回復したものの記憶喪失を発症。
三崎 舞華(みさき まいか)
夫・三崎 コウキ、娘・4歳
SNSフォロワー8万人のインフルエンサー
アカウント名は「ダンシングフラワーマイカ」
「シンジュウエンド」25話のストーリー(ネタバレあり)
シンジュウエンド25話「チェンジ」は佑の変貌にクラス中が釘付けになるところから始まります。
以下、シンジュウエンド25話のネタバレを含みます。
未読の方はご注意下さいね。
25話「チェンジ」
真志とは20歳になるまで何もアクションを起こせない。
でも真志はカッコ良くて人柄も良く、どう考えてもモテそうな男だ。
あと2年も待っていたら恋人なんてあっという間に出来てしまうのでは?
都に相談に乗ると言われ迷ったが、どうせ一人で考えても埒が明かない。
いっそ誰かに聞いてもらえば何か名案が浮かぶかもしれない。
鈴が意を決し真志の事を相談しようと口を開いたその時、鈴の声は教室のザワつきによって掻き消された。
教室の扉から入って来た人物、佑の姿を見た誰もが驚愕の声を上げていたのだった。
佑が登校する2時間前。
鈴田家の豪邸で、一家の大黒柱、佑の父と佑は向かい合わせに朝食をとっていた。
佑の父は「バイクのリンダ」の社長だ。
忙しく働く父は朝食にあまり時間を掛けられない。
今日も朝から会議のため急いで家を出なくてはならないのだが…。
息子の突然の変化に父は口を出さずにはいられなかった。
何度切れと言っても頑なに伸ばしていた佑のロングヘアーが、今朝急にボサボサのセミロングになっていたのだ。
耳のイヤホンはいつも通りだが、眼鏡も外し、コンタクトになっている。
理由を聞けば「イメチェン」とだけ答える佑に、父はもっと詳しくと詰め寄った。
今まで外見に何のこだわりも持っていなかった息子がいきなりオシャレに目覚めたのかと父は興味津々だ。
佑は仕方なく「クラスメイトに髪型とメガネで損をしていると言われた」と白状したが、「女か!?」と父を興奮させることになってしまった。
息子を変えた相手が女性だと知り、息子に青春がやってきた!と父は一方的に盛り上がる。
しまいには思春期なんだから女を抱きまくれ!と色事の悦びを息子に押し付けた。
しかし佑は父の素行を軽蔑しているのだ。
父のように女性をとっかえひっかえするつもりはない。
生涯1人の女性でいいと言う佑に、他がいらないくらい可愛いなら家に連れて来て!と父は目を輝かせた。
もちろん絶対に嫌だ。
父の欲望まみれの視線に鈴を晒す事すら絶対にごめんだ。
父は佑の嫌悪を物ともせず、下劣で最低な言葉を吐いて「いってきまーす!」と嬉しそうに家を出た。
「……死ね 二度と帰ってくるな
いってらっしゃい」
父に佑の髪を整えるよう頼まれた家政婦ミドリ(74)は床に新聞紙を敷き、椅子に座った佑の髪を器用に切り始めた。
ミドリはいつもニコニコとした穏やかな淑女だ。
父に鈴の話をするのは控えたいが、ミドリになら素直に話すことができる。
「うまくいくとよかですね」
ミドリは巧みにハサミを動かしながら、佑の恋の成就を願ってくれた。
けれどこの恋が実るかどうか、現状かなり厳しいと言わざるを得ない。
なぜなら鈴には多分好きな相手がいる。
スタンプのやり取りをしている例の男だ。
そうミドリに伝えると「まぁ大変!」と驚いていたが、坊ちゃんはかっこいいから大丈夫と励ましてくれた。
そして佑にとっておきのアドバイスをくれる。
髪を切って似合う服がなくなったから一緒に選んで欲しいとデートに誘うのはいかが、と。
なるほど。
これぞスマートなデートのお誘い。
さすがはミドリさんである。
このミッションにおいて重要なポイントは「にっこり笑顔で言うこと」
ミドリはそう付け足した。
ミドリにセットしてもらった髪型で、佑は颯爽と教室の扉を開けた。
その瞬間、教室中にクラスメイトのどよめきと歓声が響き渡った。
佑がどうか疑わしいくらいの変貌ぶりに全員が佑に釘付けだ。
髪型と眼鏡を変えるだけでこんなにも魅力が跳ね上がるとは、佑は本当にダイヤモンドの原石とも言えるほど端正な顔立ちだったのだと分かる。
同性の男子生徒ですら顔を赤くするほどのイケメンぶり。
女子に至ってはまさに目がハート状態だ。
クラスメイトのざわめきの中、佑はまっすぐ鈴の元へ行き、おはようと挨拶した。
確かに前にチラリと見えた佑の顔を綺麗だとは思ったけど…予想以上のカッコ良さに鈴も驚いた。
家政婦さん74歳女性、カット上手すぎる…!
佑は自席に座り、ミドリさんのアドバイスを脳内で反芻した。
髪を切って、似合う服がなくなったから、選んでくれ。
髪を…、似合う服…、選んでくれ…
これをにっこり笑顔で言う。
よし。
「…羽住 服が… …その服を切って髪が
ん?髪がなくなった」
ん?
違う違う違う、服と髪が入れ替わった…!
焦りすぎてこんがらがった…。
案の定、鈴には何一つ伝わっていない。
ちょっと一回待って、と手で合図して、佑は仕切り直した。
にっこり、笑顔で…
「髪…そう 髪を切って似合う服がなくなった
服…服を選んでくれないか?」
佑は己がイメージしうるだけの最大の笑顔を作ったつもりだったが、周囲から見たその顔はお世辞にも笑顔とは言えず、むしろ引き攣ったしかめっ面であった。
え、なんか痛いの我慢してる…?
さっきまですましたイケメンだったのに急な渋面に鈴は引いたが、どうも服を一緒に見に行って欲しいらしい。
どうしてそんな表情で言ったのかは不明だが、服を買いに行くくらいならお安い御用だ。
鈴は佑にOKする。
ただ、鈴は引っ越して来たばかりで周辺に詳しくない。
佑に案内してもらわなければ。
そして、そんな二人のやり取りを傍で見ていた都は大いに焦っていた。
佑の爆イケに目がハートになったのも束の間、佑と鈴が一緒に出掛ける話をしている。
…何それ デートじゃん…!
コウキが入院している病院。
舞華は医師にコウキの検査結果について説明を受けていた。
コウキは順当に回復しており、どうやら記憶障害以外は特に異常ないようだ。
点滴も今日で終わり、あとは2~3日経過観察して退院となるらしい。
あれだけ高さから落ちたのに奇跡のようだが、連れの女性がとっさにコウキの身を庇い、コウキの分も衝撃を受けたのかもしれない。
医師はそう言ったのち、渋い顔の舞華を見るやいなや口が滑ったとばかりに「命が助かって何より」と付け加えた。
確かに、コウキには死んでほしくなかったし、本当に生きててくれて、回復してくれて良かった。
ただ、舞華にはどうしても気掛かりな事がある。
それはコウキの記憶だ。
今コウキは記憶を失くしているが、妻と娘がいたという感覚は残っているようだった。
敦子の事は忘れ、家族の事だけ覚えている今の状態は、家族が平穏でいるために維持しておきたい状態なのだ。
いつかコウキの記憶が戻る事はあるのか?
舞華はその答えが欲しかったが、やはり医師にも明確な事は言えないようだった。
一時的かもしれないし、永久に忘れたままかもしれない。
ただ、思い出すのが飛び降り心中など、強烈な記憶は心身への負荷が大きいだろう。
思い出したことによって最悪の場合、再度自殺を図ってしまう可能性もある。
そのため今後も定期的に脳外科と心療内科を受診し、家族も注意して見守ってあげるようにと医師から勧められた。
コウキのいる病室に持った舞華は、あと2、3日で退院できるとコウキに報告した。
コウキは嬉しそうだったが、同時に少し心配な様子を見せる。
娘がいた記憶は何となくあるが、その娘の顔をあまり覚えていないのだ。
舞華が持って来てくれた家族写真によって何となくは思い出してきたが、まだはっきりしていない。
自然に娘と接することが出来るか不安がるコウキだったが、舞華はコウキを安心させるように大丈夫と笑顔を見せた。
娘の愛優(あゆ)はパパの事が大好きだ。
だから心配することなんてない。
舞華の言葉に笑顔を見せたコウキを、舞華は堪らずギュっと抱き締めた。
色々あったけど、コウキが元に戻ってくれて本当に幸せだ…!
コウキにありがとうと言うと、俺のほうこそ、とコウキも嬉しそうに笑う。
記憶を失くして不安だった間、舞華はずっと傍で支えてくれた。
優しく、献身的に、寄り添ってくれた。
舞華が再度コウキを抱き締め、コウキも同じように舞華を抱き締めた。
家族の温もり。
妻の愛。
記憶を失くす前も、こうやって愛を確かめ合ってきたのだろう。
きっとそうだ。
覚えてはいないけれど…そこに嘘偽りなんてないはずだ。
舞華と仲睦まじく抱き締め合う、家族なら当たり前の光景のはず。
しかし、コウキはその瞬間、ふいに妙な違和感を抱いた。
眠った記憶の底から這い上がるようなゾクリとした寒気。
胸をざわつかせるこの感情はいったい…。
To Be Continued
セリフ引用:マンガMee
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