【シンジュウエンド】0話「死にたい女子高生」ネタバレ ストーリー&登場人物│断崖の鈴・真志との出会い
漫画「シンジュウエンド」は漫画アプリ「マンガMee」で連載のマンガMeeオジリナル作品です。
不倫、死別、晒し、イジメ、家庭崩壊など様々な理由によって死を選ぼうとしたサラリーマンと女子高生の物語で、著者はドラマ化もされた人気漫画「サレタガワのブルー」のセモトちか先生です。
この記事ではシンジュウエンド0話「死にたい女子高生」のストーリーと登場人物を分かりやすくまとめています。
彼らを絶望させた最低の人物、最悪の出来事とは?
どん底に落ちた人生を彼らはどうやり直していくのか?
「シンジュウエンド」の物語を詳しく解き明かします!
「シンジュウエンド」あらすじ
イケメンで爽やかな営業マン・遠藤真志25歳。
社内では若手のエースとして期待され、家に帰ればかわいくて優しい妻と、世界一愛らしい娘が出迎えてくれる。
仕事も家庭も順調そのもの。そんな幸せの絶頂だったある日、玄関に見知らぬ男物の靴があって…?
人生に絶望した男と、人生を諦めかけた女子高生の出会いがもたらす、“終わり”と“始まり” とは――。
『サレタガワのブルー』の著者・セモトちかが描く、読めば“死にたくなくなる”再生の物語。
「シンジュウエンド」0話の登場人物
羽住 鈴(はすみ すず)
18歳 高校3年生。
父は交通事故により他界。母と二人暮らし。
遠藤 真志(えんどう しんじ)
25歳 サラリーマン。
妻・敦子、娘・未来の3人家族。
ハーモニー光電 北町営業所に勤務。
「シンジュウエンド」0話のストーリー(ネタバレあり)
シンジュウエンド0話「死にたい女子高生」は、衝動的に断崖絶壁へ自殺しに来た鈴と、それを目撃した真志との出会いのストーリーです。
以下、シンジュウエンド0話のネタバレを含みます。
未読の方はご注意下さい!
0話「死にたい女子高生」
夕焼けに空が染まり、波の音だけが聞こえる。
灯台が見下ろす断崖に、セーラー服の女子高生がひとり佇んでいた。
彼女の名は羽住 鈴(はすみ すず)。
この絶壁に身を投げようとやってきたのだった。
手すりから海を覗き込み、身震いする。
冷たい風が髪をなびかせ、想像以上の高さに鈴は恐怖を感じた。
チラリと横を見やると最近置かれたのだろう、まだ花弁を保ったままの花束と飲料の缶が目に入った。
きっと、ここから逝ってしまった者への手向けだろう。
この絶壁から海へ落ちる恐怖や痛み、しかしそれを凌駕するほどの苦しみと絶望から逃れたかったのだろうと鈴は想像した。
そして同時に共感する。
この恐怖を一瞬耐えるだけで、これまでの、これからの地獄の日々を終わらせられるのなら…。
鈴は意を決したように柵に足を掛け、手すりを乗り越えようとした。
しかし、目もくらむような高さに鈴はその場にへたり込んでしまう。
鈴は亡き父を思い出した。
2年前、大好きだった父は高齢者が運転する車に轢かれて死んでしまった。
青信号の横断歩道を渡っていただけなのに…。
鈴に降りかかった父の突然死。
優しかった父がいなくなり、母と二人きりになった鈴の家庭は徐々に狂っていった。
母が嵌まった怪しいビジネス。
膨れ上がる借金。
鈴に高校の退学を促し、風俗に落とそうとする母。
鈴は耐えられなかった。
これ以上頑張れなった。
だから、ここで死のうと思ったのだ。
この灯台に来た時分には夕日だったのに、気付けば空に月がいて、仄暗く鈴を見下ろしていた。
ここに来てどれくらいの時間が経っただろう。
飛べずに過去を思い返していたら、ずいぶんと時間が過ぎていたようだ。
最初は高く怖いと思ったこの場所も、もうだいぶ慣れてしまった。
鈴は再び柵に足を乗せる。
今日の月は三日月だ。
満月だときっと明るすぎただろう。
細い光は大きな海を照らすには弱すぎて、覗いた岸下もよく見えない。
落ちる先が見えない事で鈴の恐怖が少し和らいだ。
何も判別できない真っ暗な海面は、己の将来を暗示しているかのようだった。
この怖れを超越した先に地獄からの解放があるのなら…。
手すりをお腹に当て、体をくの字に折り曲げる。
このまま鉄棒みたいにコロンと回ってしまえば、楽に落ちられるかもしれない。
鈴が身を投げ出そうとしたその瞬間。
「危ない!!」
男性の叫びが夜を切り裂き、必死の形相で駆けてきた彼の手が鈴の投げ出した足を掴んだ。
「死ぬな…っ!!」
To Be Continued…
セリフ引用:マンガMee
次回1話
- ストーリーまとめ一覧
-
フルカラーでユーモアたっぷりに描かれる「シンジュウエンド」の物語はぜひ原作漫画で!