【シンジュウエンド】5話「心中」ネタバレ ストーリー&登場人物│敦子の身元確認、不倫相手コウキの容体
漫画「シンジュウエンド」は漫画アプリ「マンガMee」で連載のマンガMeeオジリナル作品です。
不倫、死別、晒し、イジメ、家庭崩壊など様々な理由によって死を選ぼうとしたサラリーマンと女子高生の物語で、著者はドラマ化もされた人気漫画「サレタガワのブルー」のセモトちか先生です。
この記事ではシンジュウエンド5話「心中」のストーリーと登場人物を分かりやすくまとめています。
彼らを絶望させた最低の人物、最悪の出来事とは?
どん底に落ちた人生を彼らはどうやり直していくのか?
「シンジュウエンド」の物語を詳しく解き明かします!
「シンジュウエンド」あらすじ
イケメンで爽やかな営業マン・遠藤真志25歳。
社内では若手のエースとして期待され、家に帰ればかわいくて優しい妻と、世界一愛らしい娘が出迎えてくれる。
仕事も家庭も順調そのもの。そんな幸せの絶頂だったある日、玄関に見知らぬ男物の靴があって…?
人生に絶望した男と、人生を諦めかけた女子高生の出会いがもたらす、“終わり”と“始まり” とは――。
『サレタガワのブルー』の著者・セモトちかが描く、読めば“死にたくなくなる”再生の物語。
「シンジュウエンド」5話の登場人物
遠藤 真志(えんどう しんじ)
25歳 サラリーマン。
妻・敦子、娘・未来の3人家族。
ハーモニー光電 北町営業所に勤務。
遠藤 敦子(えんどう あつこ)
24歳 専業主婦。
夫・真志、娘・未来の3人家族。
愛称は「あっちゃん」
半年前、高校時代の恋人・三崎 コウキと同窓会で再会し、コウキが敦子を口説いたことにより不倫関係に発展する。
三崎 コウキ(みさき こうき)
敦子の高校時代の恋人。
敦子と不倫をしている。
「シンジュウエンド」5話のストーリー(ネタバレあり)
シンジュウエンド5話「心中」では、警察からの報せを受けた真志が警察署に向かいます。
以下、シンジュウエンド5話のネタバレを含みます。
未読の方はご注意下さいね。
5話「心中」
真志の携帯に掛かってきた見知らぬ番号は、敦子が遺体で見つかった事を告げる警察からの電話だった。
敦子の死因は溺死。
敦子の遺体が見つかったというその場所は、自宅から県を2つ跨ぎ、車で4時間も掛かる聞いた事もない海沿いの土地だった。
海を臨むその断崖絶壁から敦子は飛び降りて死んだらしい。
敦子と不倫関係にあった三崎コウキと一緒に…。
敦子とコウキは、離れないようお互いの身体をロープで固く括り合い、崖から海に身を投げ、心中を図ったようだった。
警察からの一報を受けた真志は夜道に車を走らせ、警察署に到着する。
署内の通路を歩きながら、まだ敦子本人か確定していないと警察官から聞かされた。
コウキの所持品は現場にあったが、敦子の所持品は見付かっておらず、コウキのスマホの通話履歴から敦子だと判断したらしい。
敦子ではない可能性もある。
その小さな可能性にすがりたかったが、それを打ち消すように真志の心臓は重苦しく鼓動する。
まずは遺体の確認を…と警察官に言われ、真志の顔が強張った。
何とか返事をしたものの、霊安室に入る足はすくみ、鉛のように重い。
青い遺体袋の前に立ち、真志はそれを見下ろした。
警察官が袋のジッパーに手を掛ける。
徐々に開かれるシートの間から見えたのは、間違いようもない、妻の敦子だった。
人間の遺体。
あっちゃんの居ない、あっちゃんの体。
表現しがたいがおぞましさで身の毛がよだち、胃から吐き気せり上がってくる。
真志はこらえきれず、口元を手で覆った。
敦子の遺体は、地元の釣り人が死後すぐに見つけてくれたらしい。
激しい嘔吐感に襲われながらも、生気を失った敦子の顔は、思っていたよりもずいぶん綺麗だと、真志はそう思った。
真志が落ち着いてから、別室で事情聴取を受ける。
今のところ遺書などは見つかっていないが、男女関係のもつれから起きた心中という事で、事件性なしとして処理されるようだった。
真志から一通りの話を聞き終わり、体調を気遣った警察官が話を切り上げようとした時、警察官の発したある言葉が真志の耳に引っ掛かる。
今、『既婚者同士』の男女関係のもつれと、言わなかったか…?
二人は真剣に付き合っていると言っていたが、三崎コウキも既婚者だった?
真志が恐る恐る尋ねると、コウキも既婚者であると警察官は肯定した。
そのうえ「今は病院に」と続ける。
三崎コウキは病院にいる?
敦子と一緒に死んだのではないのか?
詰め寄る真志に警察官は重い口調で事実を告げた。
「三崎のほうは意識不明の重体で 今はまだ集中治療室に…」
つまり、あっちゃんは死んだのに、不倫相手だけ生き残っていると?
『は?』
なぜお前だけ生きてる?
お前も死ねよ
俺の妻を愛してるんだろうが!
お前も死んでやれよ
真志の中で得も言われぬ憎悪が膨れ上がる。
『死なないのなら 俺がこの手で 殺してやる…』
息が上手く吸えなかった。
呼吸ができない。
血の気が引いて真志の意識が遠のく。
椅子から転げ落ちた真志は、そのまま気を失ってしまった。
真志は夢を見ていた。
夢の中で、真志の過去の記憶が再生されていた。
一面に広がるひまわり畑。
青空の下に緑の山々が連なり、満開のひまわりに囲まれている。
水色、緑、黄色、心躍るようなキラキラした光。
その中心に俺の可愛いあっちゃん。
ひざまずいた真志が指輪を見せると、敦子は驚いたように頬を紅潮させた。
「嘘…私でいいの…?」
目に涙を溜めて、真志を見つめる。
「あっちゃんがいいの!」
結婚にはお互い少し早い年齢かもしれないが、奥さんになってほしいのは、あっちゃん以外考えられなかったし、あっちゃんだから奥さんになってほしかった。
真志が敦子にプロポーズしたあの夏の日。
「ずっと一緒にいよう」と誓ったのは、俺とあっちゃんが23歳の時だった。
そして二人は夫婦となり、やがて娘が生まれた。
生まれたばかりの赤ん坊を抱いた敦子が、真志に尋ねる。
「今日からパパだね…! 名前決めてくれた…?」
真志は娘に『未来(みく)』と名付けた。
「この子に…幸せな未来がたくさん来るように」
愛情いっぱいに二人で育てようと敦子が笑う。
真志の記憶を彩る、あのキラキラした光の中で。
あっちゃん、未来を生んでくれてありがとう。
愛してるよ。
真志の記憶に残る敦子は色とりどりの光に包まれ、そしてゆっくり消えていった。
薄暗いベッドで敦子の記憶を辿る真志の目に涙が溢れた。
あの頃はあんなに幸せだったのに
俺たちはたしかに家族だったのに…
償いだったのかもしれないが、死によって現実から決別するなんて卑怯だと思った。
あっちゃんから幸せをたくさんもらった俺の過去は、置き去りにされた俺の気持ちは、どう処理すればいい…。
ベッドに横たわる真志は、深い悲しみの闇に落ちていった。
To Be Continued…
セリフ引用:マンガMee
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