【シンジュウエンド】2話「絶望の夜」ネタバレ ストーリー&登場人物│敦子とコウキの関係、絶望と後悔の話し合い
漫画「シンジュウエンド」は漫画アプリ「マンガMee」で連載のマンガMeeオジリナル作品です。
不倫、死別、晒し、イジメ、家庭崩壊など様々な理由によって死を選ぼうとしたサラリーマンと女子高生の物語で、著者はドラマ化もされた人気漫画「サレタガワのブルー」のセモトちか先生です。
この記事ではシンジュウエンド2話「絶望の夜」のストーリーと登場人物を分かりやすくまとめています。
彼らを絶望させた最低の人物、最悪の出来事とは?
どん底に落ちた人生を彼らはどうやり直していくのか?
「シンジュウエンド」の物語を詳しく解き明かします!
「シンジュウエンド」あらすじ
イケメンで爽やかな営業マン・遠藤真志25歳。
社内では若手のエースとして期待され、家に帰ればかわいくて優しい妻と、世界一愛らしい娘が出迎えてくれる。
仕事も家庭も順調そのもの。そんな幸せの絶頂だったある日、玄関に見知らぬ男物の靴があって…?
人生に絶望した男と、人生を諦めかけた女子高生の出会いがもたらす、“終わり”と“始まり” とは――。
『サレタガワのブルー』の著者・セモトちかが描く、読めば“死にたくなくなる”再生の物語。
「シンジュウエンド」2話の登場人物
遠藤 真志(えんどう しんじ)
25歳 サラリーマン。
妻・敦子、娘・未来の3人家族。
ハーモニー光電 北町営業所に勤務。
遠藤 敦子(えんどう あつこ)
24歳 専業主婦。
夫・真志、娘・未来の3人家族。
愛称は「あっちゃん」
三崎 コウキ(みさき こうき)
敦子の高校時代の恋人。
「シンジュウエンド」2話のストーリー(ネタバレあり)
シンジュウエンド2話「絶望の夜」は、コウキと敦子の関係を真志に告げるストーリーです。
以下、シンジュウエンド2話のネタバレを含みます。
未読の方はご注意下さいね。
2話「絶望の夜」
敦子に贈る花束とケーキを手に帰宅した真志が目にしたのは、敦子の靴と並んで置かれた男性用のスニーカーだった。
困惑する真志がその場から動けずにいると、リビングのドアが開き敦子が顔を覗かせる。
おかえりなさいといつもと同じ敦子の言葉に安心したように、真志は我に返った。
携えた花を見せるように持ち上げ、日頃の感謝の気持ちにと真志が照れる。
しかし、それを見た敦子の顔は途端に曇り、瞳に涙が溢れた。
突然の敦子の涙に訳も分からず真志が驚くと、敦子の背後に金髪の男性が現れる。
男は敦子の肩を抱き、泣かないでと敦子をなだめた。
真志だけが状況をまったく呑み込めないまま、3人でダイニングテープルに着く。
金髪の男と敦子は横並びに、正面には真志が座った。
2対1の構図である。
男は「三崎コウキ」と名乗った。
コウキと敦子は高校からの友人であり、当時お互いが初めての恋人だったと言う。
そして敦子の事が忘れられず、半年前の同窓会で再会した二人は再び真剣に交際を始めたとコウキは語った。
「…はァ?」
まったくもって意味が分からず、真志はあっけにとられる。
冷や汗が出るほど混乱したが、同時に未来は今どうしているのか急に心配になった。
聞きたい事は山ほどあるが娘は今どこに?
「未来ちゃんなら今夜は敦子のお母さんに…」
コウキは真志の娘を未来ちゃんと呼び、お子さんを巻き込みたくなかったから、と言った。
未来を巻き込みたくないと言いながら、敦子と付き合っていると言う。
敦子は真志の夫であり、未来の母親であると分かっていながら何を言っているのか。
敦子と真志は結婚しているのに敦子とコウキは『付き合っている』…!?
真志は声を荒げコウキに詰め寄り、押し黙ったままうつむく敦子に叫んだ。
「黙ってないで なんとか言えよ あっちゃん!!」
真志の怒声に怯える敦子をコウキが庇う。
敦子を責めないでほしい、こうなったのは自分のせいで、どんな罰でも受けると。
この関係を真志に告げず、隠したまま続けていく事もできたとコウキは言葉を続けた。
しかし、真志を家族として大切に思っている気持ちも確かに敦子の中にあり、罪悪感にさいなまれた敦子は毎日泣いていたと。
「ごめ…ん なさ…」
絞り出すように敦子が言った。
敦子のすすり泣く嗚咽が漏れる室内で、コウキは真志に懇願する。
重すぎる罪悪感は人を病ませ死なせてしまう。
だから、敦子を罪悪感から解放してあげてほしい。
慰謝料も条件のまま飲むから…愛し合っているのを認めてほしい。
真志の言い分や気持ちはお構いなしに、コウキは一方的にお願いを突き付けた。
そしてコウキと敦子はおもむろに土下座し、床に額を押し付ける。
「離婚して 敦子を僕に譲ってください…!」
最初から最後まで何を言っているのか、真志にはさっぱり理解できなかった。
その上、真志が敦子を追い詰めていると言わんばかりの言いぐさである。
二人の恋にとって真志は障害であり、敦子は真志に苦しめられている被害者かのようだった。
愛があれば不倫は正しい選択だとでも言うのだろうか。
とうてい納得できない主張に真志の怒りが沸々とわき上がったが、土下座したままの敦子の手が震えているのに気付く。
すべてコウキが説明したが、敦子の口からは何ひとつ本心を聞いていない。
敦子はどうしたいのか、動揺を押し殺して真志は尋ねる。
唐突に身勝手な不倫を告げられた挙句、離婚ほしいとお願いされ、真志は惨めさから込み上げる涙をぐっと堪え、敦子が答えるのを待った。
敦子は後ろめたさから毎日泣いたと言うが、真志も泣きたくなるほど苦しかった。
敦子以上に苦しくて、胸が押し潰されそうだった。
『病める時も健やかなる時も…』
二人で誓った言葉を思い出す。
あっちゃん 嘘だと言ってくれよ。
嗚咽混じりの震える声で敦子は途切れ途切れに話し出した。
それは、真志の心臓をえぐるような言葉だった。
真志の事は大切だけど、これから先、一緒にいたいのはコウキだと。
そして敦子が続けた一言は、真志がギリギリまで保っていた最後の理性を切り裂いた。
真志が望むなら未来の親権を譲るから…
真志の守り抜いてきた宝物を汚されたような、踏みにじられたような…。
我が子を手放してまで恋に生きるというのか。
テーブルに置かれたままの敦子のために買って帰った花束を、真志は床に叩き付けた。
真志は鬼の形相で怒りをあらわにする。
「お望みどおり離婚してやるし 未来は俺が育てる!! 今すぐ出ていけ!!」
敦子が青ざめた顔でごめん、ごめんと繰り返していたが、真志は一気に捲し立てた。
憎しみの感情をそのまま全てさらけ出し、立ち上がった二人に真志は言葉のナイフを突き立てる。
「…じゃあ死ねよ
俺と未来に対する罪悪感とやらで2人仲よく死んで償え!!」
真志の激しい剣幕に、コウキと敦子は血の気が引いた表情で立ちすくんだ。
絶対に許せない。
敦子もコウキも一生許すことはできない。
「もう二度と俺と未来の前に現れないでくれ…っ」
最後の言葉を告げると、堪えていた涙がついに溢れ真志の頬を伝った。
部屋を出ていく二人の後ろ姿を見る事もなく、真志は己の拳を強く握りしめた。
大切で幸せな日常はこうして惨めに終わっていった。
そして…真志はこの夜の出来事を、これから一生後悔して生きていくことになる。
To Be Continued…
セリフ引用:マンガMee
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