【シンジュウエンド】11話「死にたい」ネタバレ ストーリー&登場人物│真志の異動、未来からの拒絶

漫画「シンジュウエンド」は漫画アプリ「マンガMee」で連載のマンガMeeオジリナル作品です。
不倫、死別、晒し、イジメ、家庭崩壊など様々な理由によって死を選ぼうとしたサラリーマンと女子高生の物語で、著者はドラマ化もされた人気漫画「サレタガワのブルー」のセモトちか先生です。
この記事ではシンジュウエンド11話「死にたい」のストーリーと登場人物を分かりやすくまとめています。
彼らを絶望させた最低の人物、最悪の出来事とは?
どん底に落ちた人生を彼らはどうやり直していくのか?
「シンジュウエンド」の物語を詳しく解き明かします!
「シンジュウエンド」あらすじ

イケメンで爽やかな営業マン・遠藤真志25歳。
社内では若手のエースとして期待され、家に帰ればかわいくて優しい妻と、世界一愛らしい娘が出迎えてくれる。
仕事も家庭も順調そのもの。そんな幸せの絶頂だったある日、玄関に見知らぬ男物の靴があって…?
人生に絶望した男と、人生を諦めかけた女子高生の出会いがもたらす、“終わり”と“始まり” とは――。
『サレタガワのブルー』の著者・セモトちかが描く、読めば“死にたくなくなる”再生の物語。
「シンジュウエンド」11話の登場人物

遠藤 真志(えんどう しんじ)
25歳 サラリーマン。
妻・敦子、娘・未来の3人家族。
ハーモニー光電 北町営業所に勤務。
妻の自殺により父子家庭となる。
遠藤 敦子(えんどう あつこ)
24歳 専業主婦。
夫・真志、娘・未来の3人家族。
愛称は「あっちゃん」
半年前、高校時代の恋人・三崎 コウキと同窓会で再会し、コウキが敦子を口説いたことにより不倫関係に発展する。
コウキとの心中により死亡。
遠藤 未来(えんどう みく)
1歳。まもなく2歳になる。
父・真志、母・敦子の3人家族
母の自殺により父子家庭となる。
「シンジュウエンド」11話のストーリー(ネタバレあり)

シンジュウエンド11話「死にたい」では、晒し行為に遭った真志が出社するところから始まります。
以下、シンジュウエンド11話のネタバレを含みます。
未読の方はご注意下さいね。
11話「死にたい」


友人の吹田弁護士に依頼した翌日、まとめサイトの記事は何事も無かったかのように削除された。
友人割引をしてもらったものの、かかった弁護士費用は計6万円。
決して安い額ではないが、真志の悪評をばら撒いた大きな要因の一つはネット上から消え去った。
今日からは改めて真志と未来だけの生活が始まる。
幸い仕事は好きだ。
懸命に仕事に打ち込めばいつしか前に進み、穏やかな日常へと変わるだろう。
未来を託児所に預け、決意も新たに真志は会社へと車を走らせた。

「本社に異動…ですか?」
出社するなり上司に別室に呼ばれたかと思えば、予期せぬ辞令を言い渡された。
しかも異動先は書類整理三課。
「お荷物社員の墓場」の異名を持つ、社内の島流し部署だ。
書類整理などと取って付けたような課名だが、問題事を避けるためクビに出来ない社員の自主退職を促す場でもあるのだろう。
しかし、真志はお荷物社員どころか、営業成績もトップの優秀な社員だ。
会社にかなり貢献してきたはずの自分がそんな部署に異動になるなど、夢にも思うはずがない。
今回の炎上が原因だとしても、自分で言うのもおこがましいが会社にとって大きな損失ではないだろうか。
「営業所としても業績トップのキミがいなくなるのは惜しいんだけど…」
取引先からの真志に対する問い合わせや圧力も多く、担当を変えろと言われていると上司は話す。
そうは言うが…
今回ネットに上がった真志の情報は全て捏造であり、真実ではない。
モラハラもDVも育児ノイローゼも存在しない、まったくのデマである。
真志はそう訴えたが、会社としては真志が表に出る事でのイメージダウンは不利益が大きすぎると判断したのだろう。
真志の希望や適性よりも、リスク回避を選択したのだ。
真志を信頼し、守るどころか、会社は真志の存在を隠蔽する方を取った。
尽くしてきた会社に裏切られ絶望する真志に、上司は取り繕うようにこう言った。

給料は下がるが定時に帰れる、その方が今は娘の為じゃないか…?と。
もう真志が何を言っても覆らないんだと思った。
真志は小さく「わかりました」と答え、命じられるがまま受け入れるしかなかった。

慌ただしく引き継ぎがなされ、営業所に真志の居場所は無くなった。
本社へ持ち込む小さな荷物を載せ、真志は夕暮れの帰り道に車を走らせる。
大卒で入社し、北町営業所に配属されてからの3年間。
地道に真面目に、築き上げてきたものが、すべて一瞬で崩れ去った。
営業という仕事は人との信頼が全てと言っても過言ではない。
真志はそんな営業の仕事が心から好きだった。
どうしたら話を聞いてもらえるか?
喜んでもらえるか、
心を開いてもらえるか。
真志が真摯に向き合ってきた相手は、見ず知らずのネットの言葉を鵜呑みにし、真志の評価を下げたのだろうか。
敦子を失いぽっかりと大きく空いた穴はさらに深淵を増し、真志を虚無へと落とそうとしていた。

託児所に着いた頃にはとっぷりと日も暮れ、迎えを待つ未来に「おしょい!」と睨まれた。
初めての場所に長時間預けられ、母にも会えず、未来もストレスを抱えていたのだろう。
真志がいくら謝ろうとも未来は保育士から離れようとせず、いやいやと真志に顔を背ける。
「ママがいい!あっちいって!!パパきらい!」
涙を浮かべた未来は、真志が差し出した手を強く跳ね除けた。
バシっと鈍い音がする。
痛い。
未来の拒絶が真志の心をえぐる。
パパの手を叩いた未来の手も痛いだろう。
ママ、ママと泣き叫ぶ未来を無理やり抱え、真志は託児所から逃げるように飛び出した。
父を拒み、もうこの世にいない母を求める小さな我が子が、己の腕の中で泣きじゃくる。
…聞こえた気がした
ずっと張り詰めてきた心の糸が
切れた瞬間の
絶望の…音

そこからは、どこをどう車を走らせたのか自分でもよく分からないが、泣き疲れて眠った未来を実家の母に預け、夜道を車でひた走った。
意識はあるのにどこか他人事のようで、壊れた心をゆるゆると繋ぎとめたまま、気付けば真志は敦子が身を投げた崖に来ていた。

仰ぐほど高い崖の上に灯台が佇み、仄暗い海に明かりを浮かべている。
あそこからあっちゃんは…。
見上げた崖の先端は暗く、よく見えないが相当な高さである事は分かる。
「…ん?」
崖を囲うように並ぶ柵、そこに人影が見えた気がした。
そんな…まさか
真志は目を凝らす。
遠く暗くおぼろげだが、あれは、誰か自殺しようとしている…!?
真志の脳裏に遺体となった敦子の記憶がフラッシュバックする。

敦子が死んだ虚無感、絶望感、そして捨てられ残された自分たち。
「…ダメだ 勝手に死ぬ…なんて
絶対にダメだ!!」
崖へと続く階段を、真志は無我夢中で駆け上がっていた。
To Be Continued
セリフ引用:マンガMee
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